KNOPPIXの基礎(2/9)

第2章 KNOPPIXの起動〜終了

1. 起動する前の確認

   KNOPPIXはハードディスクからでなくCD-ROMから起動します[*1]。このため、PCの設定によってはCDドライブを起動ドライブとして設定する必要があります。設定の変更や確認はBIOSの設定画面で行います。
   また、ノートPCの場合は、省電力機能[*2]を無効にしておきます。これら省電力機能はWindows系OSを前提としてコントロールしており、KNOPPIXでは動作が不安定になる場合があります[*3]

[*1]ハードディスクにインストールすることも可能。
[*2]HD電源オフ/サスペンド、ディスプレイの電源オフ、本体の電源オフ/サスペンドなど。
[*3]設定によってはKNOPPIXで安定して動作することもある。

2. 起動

1)PCの電源を入れ、すぐにKNOPPIXのCD-ROMを入れます。
   CD-ROMからデータを読み込み始め、しばらくすると次のような画面になります(KNOPPIX3.4)。


図2-1 起動時のbootプロンプト

2)画面下にboot:プロンプトが出たら[Enter]キーを押します(標準的なモードでKNOPPIXは起動)。
   boot:プロンプトにさまざまな起動オプションを指定することができます。主な起動オプションは[F2]キーを押すと表示されます。

3)[スペース]キーを押して次に進みます。
   [Enter]キーを押すと、利用できるビデオモードの一覧が表示され、選択することができます。

   画面には、ハードウェアの認識やプロセスの起動など、起動時の状態が次々と表示されます。起動時にエラーメッセージが表示された場合は、問題となっている機器を取り外したり、起動オプションで無効にすることなどが必要になります。


図2-2 起動時のメッセージ

   続いてX-Window Systemが起動し、ユーザknoppixでログインしたデスクトップ環境(KDE)になります。


図2-3 デスクトップ環境(KDE)

3. 起動オプション

   主な起動オプションには次のようなものがあります。

表2-1 起動オプション
起動オプション例 説 明
knoppix lang=us 言語、キーボードを設定
cn,de,da,es,fr,it,nl,pl,ru,sk,tr,tw,us
knoppix desktop=twm デスクトップマネージャを指定
fluxbox,icewm,kde,larswm,twm,wmaker,xfce
knoppix screen=1280x1024 X Window Systemで使用する画面解像度を指定
knoppix xvrefresh=60 X Window System使用時の垂直同期を60Hzに指定
knoppix xhrefresh=80 X Window System使用時の水平同期を80Hzに指定
knoppix 3 ランレベルに3を指定
knoppix floppyconfig 保存した環境をフロッピディスクから読み込んでKNOPPIXを起動
knoppix myconf=/dev/sda1 保存した環境を指定したデバイスから読み込んでKNOPPIXを起動
例)環境を保存したデバイスが/dev/sda1の場合
knoppix myconf=scan 自動的に保存された環境設定を探し読み込んで起動
knoppix home=/dev/sda1 ホームディレクトリを指定したデバイスから読み込む。
例)ホームディレクトリを保存したデバイスが/dev/sda1の場合
knoppix home=scan 自動的に保存されたホームディレクトリを探し読み込んで起動
knoppix noscsi SCSIドライバを組み込まないで起動
knoppix nopcmcia PCMCIAドライバを組み込まないで起動
knoppix nousb USBドライバを組み込まないで起動
knoppix noswap スワップファイルを使用しないで起動
knoppix nofirewire firewireドライバを組み込まないで起動
knoppix noagp AGPドライバを組み込まないで起動
failsafe ハードウェアの自動検索をほとんどキャンセル
expert 一段階ずつ確認しながら起動
knoppix26またはlinux26 カーネル2.6を起動(標準はカーネル2.4)
knoppix bootfrom=/dev/hdxx/xxx.iso ハードディスクにコピーしたCDイメージファイルで起動
knoppix xmodule=fbdev X Window Systemで正常に表示されない場合(フレームバッファでX起動)
fb1024x768 X Window Systemで正常に表示されない場合(上記の解像度指定)
knoppix xmodule=vesa X Window Systemで正常に表示されない場合(VESA対応)

   複数のパラメータを設定する場合は、半角スペースを空けてパラメータを指定します。
   例)boot:knoppixdesktop=twmscreen=800x600xvrefresh=60(△:半角スペース)

   また、boot:プロンプトが表示されている段階では、まだキーボードの設定がusキーボード(英語101)の状態になっています。したがって、起動オプションの指定で必要な「=」を日本語109キーボードなどで入力する場合は、キーボード上の[^]キーを使用します。


図2-4 boot:プロンプトでの「=」入力キー

4. 終了

   KNOPPIXはCD-ROMから起動しているので、そのまま電源をOFFにしても差し支えない場合もありますが、スワップファイルを利用していたりUSBフラッシュメモリなどをマウント[*4]している状態では正しい手順で終了する必要があります。KNOPPIXの終了はメニューから行います。

1) Kメニューより[ログアウト "knoppix"]を実行します。

2) ["knoppix"のセッションの終了]画面が表示されますので[コンピュータを停止]を選択します。


図2-4 セッション終了画面

3) ウインドウマネージャが終了し、各プロセスが順に終了していきます。

4) 最後にCD-ROMがイジェクトされ、最後に[Enter]キーを押すことによって電源が切れます[*5]

[*4]周辺機器をパソコンに認識させ、操作可能にすること。
[*5]ハードウェアの仕様により電源が切れない場合がある。

5. 利用中に操作ができなくなったら(フリーズ状態)

   LinuxなどUNIX系のOSでは、トラブル時の応急処置としてMagic SysRqキー[*6]という仕組みが用意されています。KNOPPIXがフリーズした場合は、以下のコマンドをSysRqキーを使って実行してください。

[Alt]+[SysRq]+[s]
syncを実行してキャッシュデータを保存する
[Alt]+[SysRq]+[u]
ファイルシステムのunmountを実行
[Alt]+[SysRq]+[b]
rebootを実行
[*6]DOS/V機ではPrintScreenキーに割り当てられています。

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