共用コンテンツを利用できるプレゼンテーション用ソフトウェア

1 はじめに

 プレゼンテーション用ソフトウェア(以下「プレゼンテーションソフト」と表記)は今や教育現場にはなくてはならない教具の一つとなりました。ガイダンスや教科指導など様々な場面で使われています。ところが,それらのコンテンツの作成には労力と時間を費やすという欠点があります。反面,一度作成したコンテンツは,簡単に何度でも利用することができます。また,多くの人と分担して作成したり,作成したコンテンツをお互いが利用したりすれば,労力を軽減させることも可能です。そこで,共用コンテンツを利用できる無償のプレゼンテーションソフトである,ReKOSについて紹介します。

2 準備段階

 コンテンツ作成には,素材の準備が必要です。その方法としては,次の方法が考えられます。

長所
・実際の写真や映像を提示することで効果をあげることができる
・自分の思いどおりのものが作成できる
短所
・制作に時間や労力を要する
長所
・手軽に利用できる
短所
・なかなか思いどおりのものが見付からない
・著作権等の問題を解決しなければならない(「社団法人 著作権情報センター」を参照)

 これらの方法を利用してコンテンツを作成していきますが,その際には,個人情報の保護にも十分な配慮が必要です。(「個人情報の保護に関する法律」及び「愛知県個人情報保護条例」を参照)

3 ReKOSとは

 ReKOSはプレゼンテーション機能に加え,検索機能もあり,ファイルを共有するには最適で,作成も簡単です。最大の利点は,フリーソフトウェアであることです。したがって,学校での利用に適していると思われます。ReKOSは,ReKOSウェブサイト(http://www.rekos.jp/)から入手できます。ReKOSは,独立行政法人理化学研究所 戎崎計算宇宙物理研究室が中心となって開発を行っている,「Research Knowledge Organizing System」の略で,ディジタルコンテンツ用共通プラットフォームとしての特徴を有しています。パーソナルなクライアント環境で,マルチメディア素材を自由に並べ替え,更に簡単に自作素材を作成,追加することができます。

 主な特徴としては,次の事柄が挙げられます。

 このようにReKOSは,フリーソフトウェアでありながら,従来のプレゼンテーションソフトよりも有用な点もあります。なお,ReKOSを利用するには,Windows2000以降のOSで,Internet Explorer 6.0 以上が利用できる環境が必要です。

4 インストール

  1. ダウンロードした「rekos_setup_*.*.*.exe」(*.*.*はバージョン番号)を実行して,[次へ]をクリックします。(図1は,「rekos_setup_1.4.6.exe」)


    図1 ReKOS用のInstallShieldウィザード(トップ)

  2. ReKOS使用許諾書の内容を確認し,「使用許諾契約の条項に同意します」にチェックを入れて,[次へ]をクリックします。


    図2 ReKOS用のInstallShieldウィザード(使用許諾契約)

  3. 特にインストール先を指定しない場合は,「すべて」を選択して[次へ]をクリックします(6へ進みます)。

    ※このバージョンでは,カスタムを選択してもプログラム機能の選択はありません。


    図3 ReKOS用のInstallShieldウィザード(セットアップタイプ)

  4. 図3で「カスタム」を選択して[次へ]をクリックすると,図4の画面になります。インストール先を変更する場合は,[変更]をクリックします。


    図4 ReKOS用のInstallShieldウィザード(カスタムセットアップ)

  5.  インストール先フォルダを指定し,[OK]をクリックすると,図4の画面に戻ります。図4の画面で,[次へ]をクリックします。


    図5 インストール先の変更

  6. [インストール]をクリックすると,インストールが開始されます。


    図6 ReKOS用のInstallShieldウィザード(インストール)

5 ReKOSでの教材開発

 ReKOSを用いて,教材開発を行う方法を紹介します。

  1. ReKOSを起動すると,図7の画面になります。


    図7 ReKOSの起動画面

  2. フォルダペインの「ワークスペース」内にある「マイパッケージ」を選択すると,ツールバーの[フォルダ作成]のアイコンが利用できるようになります。そのまま[フォルダ作成]のアイコンをクリックします。


    図8 ReKOSのワークスペース/マイパッケージ

  3. 任意のフォルダ名をつけて,ツールバーの[フォルダ編集開始]のアイコンをクリックします。ここでは,フォルダ名を「教材」とします。


    図9 ReKOSのワークスペース/マイパッケージ/新規フォルダ

  4. ツールバーの[ページ作成]のアイコンをクリックして,作成作業に入ります。


    図10 ReKOSのフォルダ編集

  5. 「ページ作成ウィザード」(図11)でテンプレートを選択し(テンプレートは何度でも変更可能),タイトルや文章,オブジェクトを入力していきます。入力後[プレビュー更新]をクリックすると,図14のようにプレビューが表示されます。

    図10.ページ作成ウィザード
    図11 ページ作成ウィザード

  6. また,「ページ作成ウィザード」(図11)の[デザイン編集]をクリックすることにより,デザイン編集画面(図12)が開き,この画面においても,タイトルや文章を入力することができます。入力項目の選択は,Tabキーで切り換えます。

    図11.デザイン編集
    図12 デザイン編集

  7. タイトルと,文章1に文字を順に入力すると,図13のようなシートができます。ページ編集を終了する場合は,右上の閉じるボタンをクリックします。

    図12.タイトル等の入力済みシート
    図13 タイトル等の入力済みシート

  8. タイトル等を入力後,「ページ作成ウィザード」(図14)の[次へ]をクリックします。

    図13.ページ作成ウィザード(タイトル等入力済み)
    図14 ページ作成ウィザード(タイトル等入力済み)

  9. 「ページ作成ウィザード」が図15のようになります。ここでは,このページに関する情報を入力することができるので,作成者や検索用キーワードをコンマ区切りで入力します。この情報は,ページ情報(LOM情報)と呼ばれ,この情報を入力しておくと,後から検索に利用することができるようになります。分類体系は,該当する項目を選択し,さらに小分類にすることができます。

    図14.ページ作成ウィザード(ページ情報編集)
    図15 ページ作成ウィザード(ページ情報編集)

  10. 「ページ作成ウィザード」(図15)の[完了]をクリックすると,ページが1枚完成します。このようにしてページを作成していき,コンテンツが完成したら,[フォルダ編集終了]のアイコンをクリックします。


    図16 ReKOSのページ作成

6 ReKOSでの教材提示

  1. 教材を提示するには,[開始]のアイコンをクリックします。


    図17 プレゼンテーションの開始

  2. ReKOSのコンテンツは,1024×768の解像度が適しています。解像度が異なる場合はメッセージが表示されるので,[はい]を選択して一時的に変更します。


    図18 プレゼンテーション画面の最適化

  3. 図19のようにプレゼンテーションを開始したら,画面右下の[目次],[←](前のページ),[→](次のページ),[板書]のボタンを利用してプレゼンテーションを行います。また,キーボードから以下のキーで操作することもできます。


    図19 プレゼンテーション画面

  4. プレゼンテーションを終了するには,画面左下の[終了]をクリックします。

7 ReKOS教材の共有化

 ReKOSのコンテンツは,フォルダやパッケージ単位で書き出すことにより,他のユーザへ配布することができます。また,書き出したファイルやフォルダを校内サーバの共有フォルダに保存することで,校内の他のコンピュータからも作成したコンテンツを利用することができるようになります。

 (1) 他のReKOSユーザ[*]へ配布する場合

[*]Ver.1.42以上のユーザ
  1. 作成したコンテンツのフォルダを選択した後,メニューから[ファイル]−[パッケージ書き出し]をクリックします。


    図20 コンテンツの書き出し(パッケージ)

  2. 任意のパッケージ名を入力し,[OK]をクリックします。パッケージ名は,日本語(全角文字)が使用できます。


    図21 書き出すパッケージ名の指定

  3. 任意のファイル名を入力し,保存場所を指定したら,[保存]をクリックします。ファイル名に利用できる文字は,半角英数のみです。日本語(全角文字)は使用できません。


    図22 パッケージファイル名の指定

  4. 書き出されたパッケージファイルをダブルクリックすると,自動的にReKOSのライブラリフォルダに読み込まれます。

 (2) ReKOSユーザ以外へ配布する場合

  1. HTML書き出しを行います。作成したコンテンツのフォルダを選択した後,メニューから[ファイル]−[HTML書き出し]をクリックします。保存先とフォルダ名(図18)を指定して,保存します。


    図23 コンテンツの書き出し(HTML)

  2. 任意の保存フォルダ名を入力し,保存する場所を指定したら,[保存]をクリックします。


    図24 書き出しフォルダ名の指定

8 コンテンツのダウンロード

 インターネット上にもReKOSの共用コンテンツがあります。その代表的なものとして,理科ねっとわーく(http://www.rikanet.jst.go.jp/)やMCON(http://jahou.riken.jp/mext-contents/)などがあげられます。これらを利用するには,ユーザ登録や利用方法等の詳細を各サイトで確認する必要があります。

 ここでは,MCONのサイトを利用したコンテンツの利用方法について紹介します。なお,利用にあたっては,利用申請,ユーザIDとパスワードが必要になります。

 (1) ダウンロードできるファイル形式

 (2) 利用方法

  ア ReKOS形式のファイルの場合

  イ html形式のファイルの場合

 同様の方法で利用できるコンテンツ例(「情報モラル」に関するコンテンツ)を作成しました。次のファイルをダウンロードして,ご利用ください。

 「情報モラル」:johomoraru.rpk(ReKOS Ver.1.42以上)

9 おわりに

 今後ReKOSは,更に発展が期待されます。その一つの機能が,サーバ機能です。現段階では,このReKOS専用サーバの運用は「ReKOS-net」として,(株)NTTデータと(株)メタ・コーポレーション・ジャパンにより開発が行われています。また,理化学研究所でも,デモサーバを用意してコンテンツを配布できるようにする計画があります。これから他の機関においてもこのようなサーバを利用した共用コンテンツは増えていく可能性があります。また,自作のコンテンツを公開することもあるかと思われます。このように,ReKOSによる共用コンテンツの利用は,今後の発展が期待されます。しかし,情報を共用するということは,便利になる反面,著作権,個人情報に関するリテラシーやセキュリティ対策などに十分配慮しなくてはいけません。発信者側も利用者側も正しい知識を持って準備する必要があります。

(例) ReKOS専用サーバ利用の設定

  1. メニューから「設定」−「サーバー接続ユーザーの設定」をクリックし,指定されたユーザー名を設定します。
  2. 「フォルダ」の「サーバー」アイコンをクリックします。
  3. メニューから「ファイル」−「サーバー参照を追加」をクリックします。
  4. 「サーバー参照追加」ダイアロボックスに,サーバーのアドレス(URL)を入力し「OK」をクリックします。

    図23.サーバー参照の追加
    図26 サーバー参照の追加

10 参考資料