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デコレーションパネルを用いた力のモーメントの実験

1 はじめに

 ホームセンターなどで販売されているデコレーションパネルは、発泡ポリスチレン製で表面に硬質加工が施されており、カッターナイフなどで簡単に加工できる。大きくて軽く、様々な色があるため実験装置の材料として手軽に授業で活用できる。ここでは、この素材を利用して黒板上で行う力のモーメントの演示装置を紹介する。


2 力のモーメントのつり合い

 下図のように、物体に2力がはたらいた場合、回転軸Oのまわりに物体が回転しない条件は次のように表すことができる。ただし、h、h2 は回転軸OからF、F2 の作用線に下ろした垂線の長さである。



3 実験装置の製作

(1) 回転板

 デコレーションパネルに最小半径の2倍、3倍の同心円(おもりを1、2、3個とつるすため)を描き、カッターで円形に切り取る。(写真1)


 模型店などで市販されている小型ベアリング(スラストベアリング)を2個使用する。(写真2)


(写真1)

(写真2)

 M4規格のネジ穴の切ってある磁石に小型ベアリングとワッシャーを置く。(写真3)(写真4)

 この上にデコレーションパネルを置き、さらにワッシャーと小型ベアリングではさみ、ネジで磁石(M4規格の穴の開いたもの)に固定する。(写真5)


(写真3)

(写真4)

(写真5)

 ボルトを締め付ける強さ(回転軸の摩擦)を変えることで、回転の速さを調整することができる。(動画1)

(動画1)


(2) おもり

 おもりは、デコレーションパネルを円形に切り、フックネジ(洋灯吊)を2個ねじ込み、カッターで削り質量を調節する。(写真6)

(写真6)



(3) ストッパー

 デコレーションパネル2枚を両面テープではり合わせ、スポンジと磁石を取り付ければ簡単に回転板のストッパーができる。(写真7)

(写真7)


4 演示実験

 スチール製黒板に回転板を付着させる。おもりをつり下げるためにプッシュピン(チェス画鋲)を回転板に刺す。

 おもりをつり下げバランスをとる。回転の作用(力のモーメント)が力と回転軸から作用線に下ろした垂線の長さ(腕の長さ)との積であることに気付かせることができる。(写真8)

 おもりの位置を作用線上で移動させても、つり合ったままであることが分かる。(写真9)

 おもりを三か所につり下げてバランスをとる演示も可能である。(写真10)

 具体的な演示実験の手順を写真10の動画で示す。(動画2)


(写真8)

(写真9)

(写真10)


(動画2)


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