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風に向かうヨットの不思議

1 ねらい

ヨットは、本当に追い風や横風や向かい風の時にでも、前方に進むことができるのかを調べる実験である。方法として台車にビニルの帆をつけた模型のヨットを作り、扇風機で風をあてて、風の方向と帆の角度の違いで、どの方向にどんな速さで進むかを調べるものである。


2 実験材料及び準備するもの

 板(台車用で、10cm×20cm)
 タイヤ(4個)
 シャフト(タイヤをつなげるもので2本)
 ビニルの帆(直角三角形で、底辺15cm・高さ20cm)
 細い棒(マストの柱用で、はしでもよい)
 サインペンのキャップ(マストにビニルの帆をつける材料)
 針金(帆の根元につけて、帆を移動させた時に結びつける材料)
 くぎ(台車にうちつけ、ビニルの帆を固定させる材料)
 扇風機(追い風、横風、向かい風をおこすため)
 ストップウォッチ (ヨットが進むのに要する時間を測定)
 分度器(帆の角度を測定)
 ものさし(ヨットが進む距離の測定)
 きり(マストを立てる穴に必要)




3 実験方法



 @ 写真のように、模型のヨットを制作する。



 A 写真のように、きりで穴をあけたマストを中心にして、30°ごとに180°まで線をひく。
 B  写真のように、ヨットの後ろ20cm離れた所に扇風機を置き、風を送る。ゴール地点は、ヨットから50cm(追い風、横風の時)または20cm(向かい風)離れた所として、かかった時間を測定する。

 C 図のように、風の方向は、追い風(0°、45°)、横風(90°)、向かい風(135°、180°)とする。また、それぞれの風の方向について、帆の角度を0°、30°、60°、90°、120°、150°、180°と変えて、ヨットの進む向きと速さを調べる。なお、速さに関しては、ヨットが50cm進むのに要する時間を測定する。向かい風に関しては、ヨットが進むのに力を要するので、距離を20cmとする。


4 実験結果

 @ 追い風(0°、45°)の時のヨットが進む向きと50cm進むのに要する時間


帆の角度 0° 30° 60° 90° 120° 150° 180°
風の方向
前に動く
0.98秒 1.03秒 1.11秒 1.47秒 1.38秒 0.95秒 0.94秒
風の方向
45°
前に動く
1.09秒 1.36秒 1.65秒 2.05秒 1.23秒 1.36秒 1.57秒


 A 横風(90°)の時のヨットが進む向きと50cm進むのに要する時間

帆の角度 30° 60° 90° 120° 150° >180°
風の方向
90°
前に 後ろに 動かない 前に動く
1.72秒 0.67秒 2.01秒 1.73秒 2.88秒

 B 向かい風(135°、180°)の時のヨットが進む向きと20cm進むのに要する時間

帆の角度 30° 60° 90° 120° 150° 180°
風の方向
135°
後ろに動く 動かない 前に 動かない 後ろに
2.88秒
風の方向
180°
後ろに動く

 

5 考察

 @ 風向が0°の時の追い風の時はすべて前に進み、帆と風の間の角度が直角に近くなるほど速く進んだ。これは帆と風の間の角度が直角に近いほど、そうでないときより風の受ける面積が広いのでより多く風が受けられるからだと思う。
 A 風向が90°の横風の時は帆の角度が90°〜180°の時と0°の時に前に進んだ。帆の角度が30°の時、後ろに動いたのは帆の角度により気圧の差が生じ、力の向きが変わったからだと思う。また、帆の角度が60°の時、動かなかったのはその力が弱かったからだと思う。
 B 風向が135°の向かい風の時は帆の角度が120°の時前に進んだ。帆は風によってたわむのでその上と下では気圧の差ができ、気圧の大きい方から小さい方へ力が働くので帆がたわんだ方に進む。向かい風で前に進んだこの場合、帆は前の方にたわむので前に進んだ。帆の角度が180°の向かい風の時はすべて後ろに進んだ。



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