小学校における
「総合的な学習の時間」
活動実践例

養鶏団地を探検しよう

 6年C子,5年C男,3年B子,2年D男の4名である。

 地域にある特徴的な動きに目を向け,児童の学ぶ意欲を引き出す教材はないかと考えてスタートした,総合的な学習の時間の実践例である。本校の学区には養鶏団地があるが,ふだんはなかなか内部の仕事ぶりなどを見る機会はない。児童にとっても身近な食材である卵がどのように生産されているのかを学ばせ,また養鶏場で働いている人たちとの交流もねらいたい。訪問後には卵を用いた調理実習やお礼の手紙を書くことも計画した。国語や生活単元学習などで身に付けた知識や技能を関連付けて総合化し,生活の場に生かすことも最終的にはねらっている。

 養鶏団地探検をし,鶏の飼育,卵の出荷までの工程を見学し,身近なところで食生活に関連のある仕事があることを知る。(知識)
 養鶏団地で働く人たちと触れ合う活動を通して,自分たちのことを知ってもらおうとする気持ちを育てる。(コミュニケーション)
卵の秘密を調べたり進んで調理実習したりして,食に対する関心を深める。(関心,意欲,態度)

  

活  動 時間 内  容
卵を観察しよう うずら卵,ふたご卵,ジャンボ卵などを見て,卵への関心を高める。
働く人と仲良くしよう 自己紹介カードを作りながら,絵,名前,自己PR作文などが書けるようにする。
養鶏団地を探検しよう 養鶏団地を訪問し,機械や働く人の様子,パックづめや鶏の様子を観察する。
卵を使った料理を調べよう 給食献立表から卵を使った料理を見つけたり,家や図書館で調べる。卵料理探検カードを活用し,作りたい卵料理について話し合う。
好きな卵料理を作って食べよう 卵を使った調理実習に取り組む。
まとめよう 新聞作りの計画を立てる。写真,作文,手紙等で新聞を作る。
 地域の特色を生かした養鶏団地探検をすることで,そこに働く人たちとの交流体験をねらった。
 身近な食材である卵が,自分たちの地域にあることを知り関心をもたせたいと考えた。

 

 卵の観察では,卵を割ることが初めての体験という児童もいて,こわごわ卵を手にし,黄身がつぶれないようにそっと扱う姿が見られた。卵の大小が認識できなかった児童も,うずら卵とジャンボ卵の比較で,その違いをはっきり理解できた。うずら卵を見た児童は,うずらという鳥に興味を持ち,本で調べて自分で疑問を解決する姿を見せるなど,効果的な導入となった。

 養鶏団地の訪問時には,自分たちをよく知ってもらえるように,自己紹介カードを作って行った。組合長さんに「どうしてこんな変わった卵が生まれるの?」と質問する児童も現れた。さらに組合長さんのご好意で,近くの農場で乗馬体験もさせていただき,新鮮な感動を味わうことができた。B子は「おねえさん,うまにのせてくれてありがとう。のったらなかよくなりました。あそびに行きたいです。」とお礼の手紙をきちんと書くことができた。そしていよいよ学校で調理実習。家庭の協力で卵を使った料理を調べたり,給食献立表の中で卵が使われている献立を見つける中で,だんだん卵への関心も高まっていった。目玉焼き,卵焼き,オムレツ,いり卵を作り味わいながら食べた。今後さらに食べ物追及の探検活動における支援の在り方について研究を深め,総合的な学習の時間を充実させていきたい。

                             

 ねらいに示した観点に基づき個々の児童の活動のよさをとらえるようにした。
   知識
   コミュニケーション
   関心,意欲,態度